「ゲイシャ」とはコーヒーの品種です。ルーツはエチオピアのゲシャ村に生息していた野生種です。そんなゲイシャがエチオピアから数カ国をはさんでコスタリカ、そしてパナマに渡りました（比較的最近20世紀のお話し）。いくつかの農園に苗木が分けられましたが、ゲイシャは収穫量が少ない為ほったらかしにされてきました。そればかりか収量の多い他の品種に植え替えされたり冷遇されてきました。。パナマのとある農園の端っこの方の崖っぷちに細々とほったらかされていた(勝手な想像)ゲイシャ、とっても大きい「ベストオブパナマ」というコーヒーのコンペティションに試しに出品してみたとさ。そんなゲイシャがなんと優勝してしまったのです。しかも落札価格が過去最高価格の20倍ぐらいで。まさにゲイシャドリーム。一気にコーヒーの最高級品種に伸上がりました。このゲイシャは味がとてもユニークです。レモンの様な「ゲイシャフレーバー」が特徴的です。この香味は浅煎りから浅めの中煎り位のレンジで強く感じられます。ところがある一定の焙煎度になるとその特徴的な香味が消えてしまいます。このレモンの様な味の成分はまだ解明できていないみたいです。焙煎していてとても不思議なコーヒーです。だから深煎りのゲイシャってほぼありません、普通はしません。せっかくのゲイシャがもったいないから。アップルコーヒーのゲイシャ（エチオピア産）は深煎りです。実は深煎りのゲイシャって抜群に美味しいです。とても贅沢です。レモンと言うよりはカシスやプルーンの様なフレーバがします。ぷんぷん甘い香りがあります。深煎りですが、やさしくてやわらかい苦みが特徴です。深煎りのレモン（ゲイシャ）、舌に残り離れない苦いレモン（ゲイシャ）の匂い、是非飲んで頂きたい珈琲です。